知求塾

小説「ペスト」の読書感想文(今回の「事変」への対応につまして)

2020年3月2日 | chikyujyuku

愛知県岩倉市のワン学習塾のブログ

 

こんにちは、総合学習塾知求塾のさかぐちです。

 

今日も愛知県刈谷市、東刈谷より塾&学習情報をお届けします。

 

今日はいきなりリンクを張りました(笑)。

 

僕がこの数日思っていることをほぼすべて書いてくださっています。

 

ぼくも今日は似たようなことを書きますので、今回の国難・危機なるものが〖本当の本当の本物だ〗と思っていらっしゃる方はそっとブラウザを閉じることをお勧めします。

 

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フランスのカミュという人の作品「ペスト」をご存じでしょうか。

 

詳しくはウィキペディアをご覧いただければと思うのですが、ぼくは20年前にこの作品を読みました。当時所属していた金沢大学からN大への転校事務がトラブルで進まず、暇にしていた時です。

 

ペストという小説名から明らかなように、コロナウィルスよりはるかに致死性の高いペスト菌に町が覆われ、封鎖されるという話です。

 

そこで描かれる人間群像は、パニック・閉鎖空間の狂気・危機管理の甘さ、人間の希望と愚かさ、、、今現在の日本で行われていることの警鐘のように見えてしまいます。

 

実はいま、すごく売れているそうです。現代はキンドルでも買えますし、小学生6年~高3くらいの子には読みやすい文体なのでどうでしょうか。

 

僕が思うに、今回のことの本質は「人間の恐怖」です。人間がある一定の方向に恐怖を感じると、群衆はどう動いてしまうのか、という壮大な社会実験をやっているように見えて仕方ないのです。

しかもその実験って、歴史上はじめてじゃなくて、なんどもやっていると思うのですが、いかがでしょうか。

 

コロナウィルスそのものは危険だと思います。未知のものであり、どう変化するかわかりませんから。なので十分に気をつけるべきだと思います。

 

しかし、社会全体が「こうすべき」「こうしなければならない」と(言っちゃあなんですが)この程度のウィルスでパニックになっていては、例えばエボラ出血熱がエピデミック的に夏場流行ったらどうするつもりなんでしょうか。

これだけグローバルにモノと人が動く時代ですので、可能性は0じゃないです。

それこそ、「正しく怖がる」という変な日本語を今は使うべきです。

 

 

みんなこうするべき、とか、みんな一致団結、とか、絆、とかの用語で代表される「社会全体の同調圧力を高めるワード」は、ある一定のところまでは社会全体を向上させますが、ある閾値を超えたら、全体主義への道へ一直線です。誰も抵抗できないような理由を武器に(例えば今回のコロナウィルスへの脅威を利用して)自由とか平等、意見の多様性が封殺されるのは非常に危険です。

 

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僕自身は非常に大きな病気をしたことがあって、30台の3年ほど病院と家を行ったり来たりの入退院生活をしていました。今も定期的診察と薬が手放せません。

 

塾運営者、経営者、社長と言えばなんとなく「社会的強者」ですが、ぼくは自身を「弱者」と規定しています。強い、でも弱い。

 

人間ってものは弱い、でも、強い。僕は人間や社会をそう考えています。

 

社会には強い人も弱い人もいる、そして「すべての人を置き去りにしない」というのが過酷なまでの貧富の差、無知と無教養がもたらす悲惨さ、を克服した民主国家、現代国家であるならば、すべての意見は尊重されるべきです。

学校は全部休め、塾やテーマパークは自分で考えて自主的に休業しろ、という乱暴な意見には絶対反対です。もう一度言いますが、絶対反対です。同調圧力が過度に働きすぎています。そういうものが誰を利するかは、歴史を学んだ我々にはわかるし、分からない人は学んで分かるべきなのです。

 

当塾は、非常に、これまでにない「持てる中で最高の防疫体制」を駆使して開校します。

 

この方針に賛否はあろうかと思いますが(在塾生の保護者の方はほぼ賛成だと理解しています)、丁寧に、一歩ずつ、子どもたちとともに、今日も知求塾は歩んでいきます。

 

もちろん、欠席したい、一か月休塾したいとのご意見も積極的に受け入れていきます。

 

どうか塾活動にご理解を賜りますよう、お願い申し上げます。

 

総合学習塾 知求塾

代表 坂口嘉一