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「その後のとなりの億万長者」という本を読みました。
著者は全米の富裕層研究で知られるトマス・スタンリー教授(となりの億万長者という本を書いてベストセラーになった)と、娘さんのサラ・スタンリーさん。
両者ともそのユニークな研究で博士号をお持ちです。
この本は本当に読みにくい本でした。前作、「となりの億万長者」に比べると10倍くらい翻訳が下手のか、それとも元の英文がまずいのか、翻訳版で読んだので区別がつきませんでしたが、訴えたい内容はいい感じです。何とかわかる。
翻訳文で判断するに、この本のわかりにくさは内容ではなく、文体がコロコロ変わることなのです。あと、聞きなれない金融カタカナ用語が多すぎます。もっと注釈が欲しい。
ただ、同情すべき点はあって、この本の特殊性は父のトマス教授が酔っ払い運転の交通事故に巻き込まれて亡くなったという悲劇があったあと、娘さんのサラ博士が残りの作業を引き継いだ本だからです。道理で文体がコロコロ変わるわけです。
世界一の富裕層研究の大家、金持ち研究の第一人者のあとを、偉大な父を急遽継ぐことになったのですから、気の毒といえば気の毒な作家デビューです。
研究によると、アメリカのお金持ちは大半が「その人一代で巨大な富を積み上げた」ひとであり、相続や宝くじ、ようするに本人の努力なしで富裕層の仲間入りをなしとげた人はほとんど0だということです。
バフェットしかり、ビルゲイツしかり、名もなき「となりの億万長者」しかり。
職業も税理士、鉄くず収集経営者、弁護士、外科医、解体業者、、、、中小企業のオーナーが比較的多いようですが、弁護士や医師など「いかにも」な職業もあります。
この本はやや読みにくいですが英知の塊だと思います(父スタンリー教授だけで書いた前作は読みやすいです)が、一つトリビアを。
いわゆる「高級車(価格5万ドル以上)」に乗っている人が1000人います。お金持ちに見えます。
さて、このうち「本当のお金持ち」は何人いるでしょう??
答えです。14%=つまり140人です。
著者によると、残りの860人はお金持ちなのではなく、「たくさん稼いで、その分沢山使う人」(貯蓄や投資をして収入を「富」に換えていない)だそうです。
さらに言うと140人のうちこの高級車を新車で買ったのはたったの40人。100人は競売や中古車屋を回って「お値打ちな」高級車をゲットしました(こういうのをトマス教授は中古車ハンターと名付けています)。
結論:アメリカの本物の金持ちは高級車(5万ドル以上)にはほとんど乗らない(大衆車にのる)。金持ちが車に払うお金の平均価格は31000ドル。余ったお金を投資に回す。ちなみに、5万ドルー3万1千ドル=大体2万ドル、を米国で1996年~2016年の20年間、一番アグレッシブな投資信託にあずけていたら、、、最初の2万ドルは2016年には50万ドルになっている。
勉強になりました。
C こまーしゃる M
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