知求塾

保護者様補足~カメでもカタツムリでもOK~

2026年1月16日 | chikyujyuku

「うちの子が遅くて不安です」という声への答え

保護者の方から、よくいただく相談があります。

「うちの子、勉強が遅くて……」
「周りの子はどんどん進んでいるのに、大丈夫でしょうか」

とても自然な不安だと思います。今日は、その点について少し整理してお話しします。


■ 「遅い=不利」ではありません

まずお伝えしたいのは、学習のスピードが遅いこと自体は、問題ではありません。

多くの子どもは、

  • 一度で覚えられない

  • 何度も繰り返して、やっと定着する

  • その代わり、一度身につくと忘れにくい

というタイプです。

これは「能力が低い」のではなく、処理の仕方が違うだけです。

実際、クラスの大半はこのタイプです。


■ かめは、陸上でうさぎと競争しなくていい

ここで、よく使う「かめとうさぎ」の話を、少しだけ違う角度から考えてみてください。

かめが、

  • 陸上で

  • うさぎと

  • 短距離走をする

これは、どう考えても不利です。

でも、水中や沼地ではどうでしょうか。

そこでは、うさぎは力を発揮できません。
かめの方が、圧倒的に強い。

つまり、「勝てるかどうか」は能力よりも、フィールド選びで決まることが多いのです。


■ 子どもには「向いている戦場」があります

勉強が苦手な子の中にも、

  • 競輪(自転車競技)の理論やデータに異様に強い

  • 魚や生き物の分類・生態には驚くほど詳しい

  • 将棋やカードゲームになると集中力が別人のように高まる

そんな子がたくさんいます。これは偶然ではありません。

その子は、自分に合ったフィールドでは、集中力も理解力も跳ね上がるということです。

大事なのは、「アウェイで戦わせ続けること」ではなく、ホームで力を発揮できる経験を持たせることです。


■ 勉強は「万能」ではない。でも「基礎体力」にはなる

一方で、誤解してほしくないのは、「じゃあ勉強はやらなくていい」という話ではありません。

勉強は、すべての才能を直接伸ばすものではない。でも、どんな分野に進むにも必要な基礎体力です。

読み取る力。考え続ける力。嫌なことでも、一定時間向き合う力。

これらは、どのフィールドに進むとしても必要になります。


■ 遅い子ほど「正しい場所」で伸びる

学習が遅い子ほど、

  • やり方が合ったとき

  • 環境が整ったとき

  • 比較されず、積み上げを評価されたとき

一気に伸びることがあります。

逆に、

  • 速い子と同じ土俵に無理に上げる

  • 常に比較される

  • 「まだできないの?」と言われ続ける

こうした環境では、本来の力が出にくくなります。


■ 知求塾が大切にしていること

知求塾では、

  • その子が「かめ」なのか

  • どんなフィールドなら力を出せるのか

  • 今は基礎体力づくりの時期なのか

を、常に見ながら指導しています。

目先のスピードよりも、最終的に立てる場所を重視します。


■ 最後に

「うちの子は遅いかもしれない」
それは、欠点ではありません。

戦う場所を間違えなければ、
かめは必ず強い存在になります。

そして、そのフィールドは、今すぐ一つに決めなくていい。

今は、ゆっくりでも前に進み、力を蓄える時期です。

私たちは、その過程を一緒に支えていきます。