フィールドの見つけ方 家庭でできる観察ポイント
「この子には、どんな分野が向いているのだろう」
「勉強以外の“強み”がある気はするけれど、よく分からない」
これは多くの保護者の方が抱く、とても自然な疑問です。
ここで大切なのは、才能を“探し当てよう”としないことです。
才能や適性は、テストの点数のように一発では見えません。
家庭では、もっと地味で、もっと日常的な観察が役に立ちます。
■ 観察ポイント①「時間を忘れる瞬間はいつか」
まず、一番分かりやすい指標です。声をかけなくても続けている、気づいたら1時間経っている、やめさせると不満そう
この状態が起きる活動は、その子にとって“ホーム”である可能性が高いです。勉強でなくても構いません。
・図鑑を眺める
・地図を見る
・将棋・カードゲーム
・分解・組み立て
・スポーツのフォーム研究
内容よりも、没入の深さを見てください。
■ 観察ポイント②「説明がやたら上手いことは何か」
子どもは、自分が理解していることは、驚くほど饒舌になります。
・魚の種類を語り出す
・電車や車の違いを説明する
・ゲームのルールや戦略を解説する
これは、「知識がある」だけでなく、構造を理解しているサインです。
将来、
・教える
・設計する
・企画する
といった分野につながる芽でもあります。
■ 観察ポイント③「失敗しても続けることは何か」
本当に大事なポイントです。
・負けてもやりたがる
・上手くいかなくても工夫する
・注意されても、また戻ってくる
これは、内発的な動機がある証拠です。
逆に、
・結果が出ないとすぐやめる
・評価されないと興味を失う
ものは、向いていない可能性が高い。
「努力できる分野」は、才能以上に重要です。
■ 観察ポイント④「勉強の中で“反応が違う”単元」
勉強が全体的に苦手でも、よく見るとムラがあります。
・社会の地図だけ好き
・理科の生物だけ目が輝く
・数学の文章題はダメでも図形は得意
この「部分的な反応の違い」は、将来のフィールドのヒントになります。
「全部できない」ではなく、どこで反応が変わるかを見てください。
■ 観察ポイント⑤「褒められたときの反応」
同じ「すごいね」でも、
・照れる
・何度もその話をする
・またやろうとする
こうした反応が強い分野は、本人にとって価値が高い可能性があります。
逆に、あまり反応がない場合は、本人はそこまで重要だと思っていないこともあります。
■ フィールドは「今すぐ決めなくていい」
大事なことを一つ。
フィールドは、固定する必要はありません。
小学生→中学生→高校生で、興味も、適性も、変わります。
今は、
・力が出やすい場所を知る
・アウェイばかりにしない
・ホームでの成功体験を積ませる
それだけで十分です。
■ 最後に
「勉強が苦手=何も向いていない」これは、まったくの誤解です。
かめは、陸上でうさぎと競争しなくていい。
水辺や沼地で戦えばいい。
家庭での何気ない観察が、そのフィールドを見つける最大のヒントになります。
焦らず、比べず、“その子の場所”を一緒に探していきましょう。

