こんにちは、知求塾の坂口です。
前回、日本代表についてやや悲観的な予想を書きました。
すると意外と反応がありました。
「先生、厳しすぎません?」
「いや分かる」
「むしろ希望がある」
今日はその続き。
日本代表そのものより、
日本サッカーという仕組み全体は、このままで大丈夫なのか?
について考えてみます。
① Jリーグは拡大した。でも“食える”ようになったのか?
まず最初に。
私はJリーグをものすごく評価しています。
30年前、日本でプロサッカー文化はほぼゼロでした。
そこから、
地域密着
育成組織
スタジアム文化
海外移籍
女子サッカー
代表人気
ここまで作った。
これは本当に偉業です。
ただ、一つ疑問があります。
拡大と成熟は同じではない。
J3選手の平均年俸はおよそ300万円前後と言われます。
最低年俸規定はあっても、
若手やアマ契約選手の中には、
スクールコーチ
飲食店
地域企業勤務
などをしながら競技生活を続ける人も少なくありません。
夢を追うこと自体は尊い。
でも、
トップリーグを目指す競技の裾野が「熱意」で成立している状態は、本当に健全なのか?
と思うことがあります。
これは選手だけではありません。
指導者。
スタッフ。
フロント。
「好きだから頑張る」
「地域のためだから続ける」
もちろん素晴らしい。
でも組織は熱意だけでは持続しません。
私は塾経営をしているので余計思います。
使命感は大事。でも、使命感だけで給料は払えない。
② 地域クラブには“自立しようとする文化”の差がある
知求塾はありがたいことに、地域クラブ(FC刈谷)との関わりもあります。
スポンサーとして関わる中で、
本当にいろいろな話を聞きました。
詳しくは言えません(笑)。
ただ感じるのは、クラブによってかなり違う。
行政支援を前提に動くクラブ。(税リーグ批判はもっともだと思います)
補助金前提の運営。
一方、
「自力で立つしかない」
という覚悟が見えるクラブもあります。
(FC刈谷は後者の空気を強く感じます)
私は後者を応援したくなる。
なぜなら、
長く残る組織は結局、
誰かに支えられる前提ではなく、自分で立つ前提
を持っていることが多いからです。
企業でも学校でも塾でも同じ気がします。
③ 日本サッカーは“ブーム”を卒業した。でも文化を支える経済が弱い
サッカーはもう日本で文化でしょう。
1993年ならブーム。
でも今は違う。
週末に観戦し、子どもが習い、地域クラブを応援し、海外リーグを見る。
十分文化です。
しかし文化にも土台が必要。
芸術もスポーツも、最後は経済がないと続かない。
「好き」で回る期間には限界があります。
④ 日本のサッカー言論は、楽観と悲観を行ったり来たりする
もう一つ気になること。
メディアです。
代表が勝つ。
↓
「史上最強!」
↓
負ける。
↓
「日本サッカー終わった」
極端です。
その中で、
「ちょっと待って。今の構造で本当に世界一になれる?」
と言う人は少ない。
私は昔から、評論家の
セルジオ越後さんのの言説を全部支持しているわけではありません。
むしろ「いや、それは違うでしょう」と思うことが圧倒的。
でも、
空気に逆らう役割を30年以上続けている
こと自体は貴重だと思います。
健全な組織には必ず“嫌われ役”が必要です。
塾でも会社でも同じ。
⑤ 日本は“熱狂”と“自信喪失”を繰り返しやすい国なのかもしれない
少し大きな話をします。
日本は、一度空気ができると非常に強い。
逆に失敗すると、
必要以上に自信を失うこともある。
経済。
スポーツ。
社会。
極端な揺れ方をする傾向はある気がします。
評論家(最近、神戸女学院の理事長に就任されました)の内田樹先生は著書
日本辺境論
で、日本は外来文化を吸収する力に長ける一方、独自の基準形成が弱い面を指摘しました。
私は日本論の専門家ではありません。*サッカーの専門家でもありません。
でもサッカーを見ると、
少し似た傾向を感じることがあります。
むしろ評価したいのは「2050年W杯優勝」という長期目標!
だから最近、
日本サッカー協会が昔掲げた
2050年までにワールドカップ優勝
という長期目標を見直しています。
昔は遠すぎると思いました。
でも今は逆。
むしろそのくらい長く見るべきでは?
と思う。
30年でここまで来た。
十分すごい。
焦る必要はない。
坂口の結論!
私の考えを一言で言うなら、日本サッカーはブームから文化になった。
でも、文化を支える経済と思想はまだ成熟途中。
30年でここまで来たのは奇跡に近い。
ただ、
ワールドカップ優勝はまだ早い。
悲観ではなく、
私はむしろ希望としてそう思っています。
地道に。
地域から。
育成から。
自立したクラブから。
その積み重ねの先に、本当の強さが来る気がします。
(サッカー好きの皆さん、異論歓迎です笑)

