【第1回】「質問がない」のではなく、「質問しにくい」のかもしれません
塾で生徒たちの様子を見ていると、分からない問題が出てきたとき、すぐに先生へ質問できる子もいれば、なかなか声をかけられない子もいます。
これは、やる気があるかどうかとは、少し違う問題です。
質問したい気持ちはあっても、
「先生がほかの生徒を教えているから、今はやめておこう」
「教室が静かなので、大きな声を出しにくい」
「こんな簡単なことを聞いてもいいのかな」
「先生を呼んで、すぐに答えられなかったら恥ずかしい」
などと考えてしまうことがあります。
また、先生が少し離れた場所にいると、席を立って呼びに行くことに抵抗を感じる子もいます。
質問をするという行動は、大人が思っている以上に、子どもにとって勇気が必要な場合があります。
質問しないからといって、分かっているとは限りません
授業中や自習中に、何も言わずに手が止まっている生徒がいます。
もちろん、自分でじっくり考えている場合もあります。
しかし、しばらく様子を見て声をかけてみると、
「ここが分からなくて、ずっと止まっていました」
ということもあります。
つまり、質問をしていないからといって、質問がないわけではありません。
「質問がない」のではなく、単に「質問しにくい」のかもしれないのです。
先生側も、教室の中を回りながら生徒の様子を見ています。
それでも、複数の生徒が同時に学習している中では、一人ひとりが今どのような状態なのかを、常に完全に把握できるわけではありません。
困っていることを、何らかの方法で伝えてもらえると、先生も早く気づくことができます。
積極的に話せる子だけが得をしないように
自分からどんどん質問できることは、とてもよいことです。
しかし、教室の中には、声をかけることが少し苦手な子もいます。
性格によって質問のしやすさに差があるため、声を出せる子だけがたくさん先生に見てもらい、遠慮する子は分からないままになってしまう、という状態は避けたいと考えています。
学習では、分からないことが出てくるのは当たり前です。
大切なのは、分からないことを長時間そのままにしないことです。
そして、質問のしやすさは、生徒本人の積極性だけに任せるのではなく、教室の仕組みによって支えることも必要だと思います。
そこで知求塾では、声を出さなくても、質問や相談があることを先生に伝えられる仕組みを作りました。
その名も、
「質問あります札」
です。
次回は、この新しい札の使い方と、どのような場面で使えるのかをご紹介します。

