知求塾が、合格実績を派手に語らない理由①
合格実績よりも、塾の空気を大切にしたい
翻って、知求塾の話です。
知求塾は、今年で8年目になります。
ぼくが塾講師歴18年目のときに作ったこの塾は、塾講師歴25年目になった今日も、毎日、改善に改善を重ねています。
大きな塾ではありません。
全国に校舎があるわけでもありません。
何千人もの生徒がいるわけでもありません。
テレビCMをしているわけでもありません。
でも、知求塾は、知求塾なりに、少しずつ前に進んできました。
ありがたいことに、毎年のように過去最高の経営成績を更新しています。
生徒数も、少しずつ増えています。
地域の中で、知求塾を選んでくださるご家庭も増えてきました。
本当にありがたいことです。
そして、知求塾にも合格実績はあります。
大学入試では、立命館大学、明治大学などへの合格実績があります。
高校入試でも、刈谷高校、刈谷北高校、知立東高校など、地域の名門校に毎年のように生徒を輩出しています。
もちろん、これはとてもうれしいことです。
生徒たちが努力して、保護者の方が支えて、講師たちが伴走して、その結果として合格が生まれる。
その一つ一つは、本当に大切な成果です。
合格の報告を聞くと、やはりうれしいです。
本人の表情を見ても、保護者の方の安心した顔を見ても、「よかったなあ」と心から思います。
だから、合格実績を軽く見ているわけではありません。
合格は大切です。
成績も大切です。
数字も大切です。
塾である以上、そこから逃げるつもりはありません。
ただし、知求塾では、こうした合格実績を派手に宣伝することを、意識的に抑えてきました。
それは、実績が大切ではないからではありません。
むしろ、大切だからこそ、扱い方に気をつけたいと思っています。
売上。
合格実績。
校舎数。
生徒数。
こうしたものは、外から見れば、とても分かりやすい数字です。
「うちは何人います」
「うちは何校舎あります」
「うちはこれだけ合格しました」
「うちはこれだけ伸びました」
そういう言葉は、強いです。
伝わりやすい。
目立ちやすい。
比較もしやすい。
ただ、少し言い方を変えると、それらは「マウントできそうなもの」でもあります。
もちろん、数字を出すこと自体が悪いわけではありません。
実績をきちんと伝えることは、必要な場面もあります。
保護者の方が塾を選ぶときの判断材料にもなります。
生徒たちの努力をたたえる意味もあります。
でも、塾の価値をそこだけに置いてしまうと、見えなくなるものがあります。
ぼくが一番重視しているのは、塾の空気感です。
教室に入ったときの空気。
子どもたちが、落ち着いて机に向かっている姿。
わからない子に、隣の子が少し教えてあげる光景。
先生に質問する子の表情。
丸つけをして、すぐに直しに向かう姿。
スタッフが、忙しい中でも、どこか充実した表情をしていること。
そういうものを、ぼくはとても大切にしています。
それは、チラシには書きにくいものです。
「教室の空気感がいいです」と書いても、数字ほどは伝わりません。
「生徒同士が自然に助け合っています」と書いても、合格実績ほど目立ちません。
「スタッフが充実した表情で働いています」と書いても、広告としては少し弱いかもしれません。
でも、本当は、そこに塾の価値があるのではないかと思っています。
知求塾が目指しているのは、ただ点数を上げる場所ではありません。
もちろん、点数は上げたいです。
成績も上げたいです。
志望校にも合格してほしいです。
でも、その前に、学習の土台を一段強くしたい。
姿勢。
字。
直し。
丸つけ。
解き直し。
時間を守ること。
人の邪魔をしないこと。
わからないことを、わからないと言えること。
できなかったことを、もう一回やってみること。
こういう学習の基本を、徹底的に入れていきたいのです。
土台が強くなれば、子どもたちは後から伸びます。
小学生のうちに土台ができれば、中学生で伸びやすくなります。
中学生で学習の型ができれば、高校でも戦いやすくなります。
高校で自分の学び方が身につけば、大学でも、社会に出ても使えます。
知求塾がやりたいのは、そういう仕事です。
目先の点数だけではなく、子どもたちの学び方そのものを少し良くすること。
その子の人生の土台を、ほんの少し強くすること。
大げさに言えば、そういうことを目指しています。
だから、合格実績は大切です。
でも、合格実績だけを前面に出しすぎることには、少し慎重でありたい。
数字は分かりやすい。
でも、数字だけでは見えないものがあります。
合格実績は大切です。
でも、その裏側にある日々の学習の積み重ねは、もっと大切です。
生徒数は大切です。
でも、一人ひとりがどんな表情で通っているかは、もっと大切です。
売上は大切です。
でも、そこで働くスタッフが、どんな気持ちで子どもたちに向き合っているかは、もっと大切です。
知求塾は、そういうものを見失わない塾でありたいと思っています。
派手ではないかもしれません。
目立ちにくいかもしれません。
広告としては、少し弱いかもしれません。
でも、教室の中にある空気感。
生徒同士の助け合い。
スタッフの充実した表情。
日々の小さな改善。
学習の基本を大切にする文化。
そういうものを、少しずつ積み重ねていきたい。
それが、知求塾の価値だと思っています。
明日は、もう少し踏み込んで書きます。
なぜ、合格実績を派手に語ることに慎重でありたいのか。
なぜ、強い宣伝は、ときに教育の現場をゆがめてしまうのか。
大手塾出身のぼくが見てきたことも含めて、書いてみたいと思います。
まずは、今日のお仕事から頑張っていきます。
みなさまも、良い一日を。

