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知求塾が、合格実績を派手に語らない理由② 派手な宣伝は、麻薬になることがある

2026年7月11日 | chikyujyuku

知求塾が、合格実績を派手に語らない理由②

派手な宣伝は、麻薬になることがある

昨日の記事では、知求塾にも合格実績はある、という話を書きました。

大学入試では、立命館大学、明治大学などへの合格実績があります。
高校入試でも、刈谷高校、刈谷北高校、知立東高校など、地域の名門校に毎年のように生徒を輩出しています。

もちろん、これはとてもありがたいことです。

生徒たちが努力し、保護者の方が支え、講師たちが伴走した結果です。
一つ一つの合格には、それぞれの物語があります。

だから、合格実績を軽く見ているわけではありません。

合格は大切です。
成績も大切です。
数字も大切です。

塾である以上、そこから逃げるつもりはありません。

ただし、知求塾では、こうした合格実績を派手に宣伝することを、意識的に抑えてきました。

今日は、その理由をもう少し踏み込んで書きたいと思います。

合格実績の宣伝は、塾にとって、とても強い武器です。

「〇〇高校に何名合格」
「〇〇大学に合格」
「過去最高の合格実績」
「地域トップクラスの実績」

こうした言葉は、強いです。

分かりやすい。
目立ちやすい。
比較しやすい。
保護者の方にも伝わりやすい。

だから、塾が合格実績を出すこと自体は、自然なことです。

努力した生徒をたたえる意味もあります。
保護者の方に安心していただく意味もあります。
塾を選ぶときの判断材料にもなります。

実績を伝えることそのものが悪いわけではありません。

ただし、派手な宣伝は、使い方を間違えると、ある種の麻薬になることがあります。

最初は、少しだけ実績を出す。

すると、反応があります。

問い合わせが増える。
周囲から注目される。
スタッフも少し誇らしくなる。
経営的にも効果が出る。

そうすると、次はもう少し強い言葉を使いたくなります。

もっと目立つ表現にしたい。
もっと大きく見せたい。
もっと強い数字を出したい。
もっと勝っているように見せたい。

そして、だんだん宣伝の強度が上がっていきます。

強い言葉に慣れると、普通の言葉では物足りなくなります。
大きな実績に慣れると、小さな成長が見えにくくなります。
派手な成功に慣れると、地味な努力が評価されにくくなります。

これが、とても怖いところです。

合格実績を派手に語りすぎると、いつの間にか、現場にも強い圧力がかかるようになります。

もっと点数を上げなければいけない。
もっと上位校に合格させなければいけない。
もっと見栄えのする結果を出さなければいけない。
もっと宣伝に使える成果を作らなければいけない。

もちろん、成績を上げる努力は必要です。

ただ、問題は、その圧力が強くなりすぎたときです。

子どもの現状を見ずに、無理な課題を出す。
本人の状態を無視して、過剰に追い込む。
目の前の子の成長よりも、広告に使える結果を優先する。
合格実績になりやすい子ばかりを大切にしてしまう。
そうでない子を、無意識に軽く見てしまう。

そういうことが、起こり得ます。

そして、いちばん怖いのは、教育施設が、お預かりした子どもの心を壊してしまうことです。

本来、塾は子どもを伸ばす場所です。

できなかったことを、できるようにする場所です。
勉強が苦手な子に、少しずつ学び方を伝える場所です。
自信を失っている子に、「もう一回やってみよう」と思ってもらう場所です。
保護者の方が、少し安心できる場所です。

それなのに、実績を追いすぎるあまり、子どもの心をすり減らしてしまう。

それは、あってはいけないことだと思っています。

成績のために、子どもの心を壊す。
合格実績のために、子どもを追い込みすぎる。
宣伝のために、現場がゆがんでいく。

それだけは、避けたい。

そうなるくらいなら、ぼくは塾をやらない方がましだと思っています。

これは、きれいごとではありません。

ぼくは大手塾の出身です。

大手塾には、大手塾の良さがあります。

仕組みがあります。
情報量があります。
研修があります。
教材があります。
緊張感があります。
多くの生徒を支えるためのノウハウがあります。

ぼく自身、大手塾で学んだことはたくさんあります。

今の知求塾にも、その経験は間違いなく生きています。

ただ同時に、そこで見てきたものもあります。

数字が強くなりすぎる現場。
実績が前面に出すぎる空気。
上位校の合格が、必要以上に価値を持ってしまう構造。
子ども一人ひとりの現状よりも、組織の目標が強くなりすぎる瞬間。

もちろん、すべてがそうだったという話ではありません。

多くの先生方は、本当に一生懸命でした。
子どもたちのために、真剣に働いていました。

でも、仕組みや宣伝が強くなりすぎると、善意の人たちであっても、現場がゆがむことがあります。

「子どものために」と言いながら、子どもの状態が見えなくなる。
「合格のために」と言いながら、子どもの心を置き去りにする。
「成長のために」と言いながら、その子に合わない負荷をかけすぎる。

そういう例を、ぼくは何例も見てきました。

だから、知求塾では、そこに慎重でありたいのです。

合格実績は大切です。

でも、合格実績のために塾があるわけではありません。

売上は大切です。

でも、売上のために子どもたちがいるわけではありません。

生徒数は大切です。

でも、生徒数を増やすために、一人ひとりの心を軽く扱ってよいわけではありません。

知求塾が大切にしたいのは、子どもたちの土台です。

姿勢。
字。
直し。
丸つけ。
解き直し。
時間を守ること。
人の邪魔をしないこと。
わからないことを、わからないと言えること。
できなかったことを、もう一回やってみること。

そういう学習の基本を、徹底的に入れていきたい。

それは、派手な成果ではありません。

すぐに広告に使えるようなものでもありません。

でも、子どもたちの人生にとっては、とても大切なことだと思っています。

勉強ができるようになることは、もちろん大切です。

でも、それ以上に、

できないことに向き合えること。
自分の間違いを直せること。
人の話を聞けること。
落ち着いて机に向かえること。
少しずつ積み重ねられること。

そういう力を育てたいのです。

それが、知求塾の仕事です。

この夏は、まさに正念場です。

いつも正念場と言っている気もしますが、やっぱり正念場です。笑

夏は、子どもたちの学習の土台を作り直す大切な時期です。

復習ができます。
苦手を直せます。
学習の型を入れ直せます。
新しい習慣を作れます。
少し落ち着いて、自分の勉強と向き合うことができます。

知求塾としても、この夏に、もう一段、教室の土台を強くしたいと思っています。

子どもたちの学習の土台を強くする。
スタッフの動きも、もう一段良くする。
教室の空気感も、さらに良くする。
保護者の方に、より安心していただける場所にする。

そういう夏にしたいです。

もちろん、大変なのは分かっています。

忙しくなります。
うまくいかないことも出てくると思います。
改善しなければいけないことも、まだまだ山ほどあります。

でも、それも含めて、楽しみにしています。

知求塾は、子どもの心を壊してまで、実績を追う塾にはなりません。

合格は大切です。
成績も大切です。
数字も大切です。

でも、それ以上に大切なのは、子どもたちが学ぶ力を失わないことです。

勉強が嫌いになるのではなく、少しでも前向きになること。
できない自分を責めるのではなく、直せばできると思えること。
一人で抱え込むのではなく、質問してもいいと思えること。
失敗しても、もう一回やってみようと思えること。

そういう場所でありたい。

派手ではないかもしれません。
目立ちにくいかもしれません。
広告としては、少し弱いかもしれません。

でも、知求塾は、そこを大切にしていきます。

今日の一問。
今日の直し。
今日の声かけ。
今日のあいさつ。
今日の上機嫌。

その積み重ねが、いつか知求塾の文化になります。

そして、その文化が、子どもたちの未来を少しだけ支えるものになればいいなと思っています。

まずは、今日のお仕事から頑張っていきます。

みなさまも、良い一日を。