知求塾

集団塾と個別塾、どちらが合うかは成績では決まらない

2026年1月24日 | chikyujyuku

「うちの子の成績だと、集団塾と個別塾、どちらがいいでしょうか?」

これは、塾をやっていると本当によく受ける質問です。
そして、多くの方が無意識のうちに、こんな基準で考えています。

  • 成績がいい → 集団塾

  • 苦手がある → 個別塾

ですが、現場で長く子どもたちを見てきた立場から言うと、
この考え方はかなり危険です。

なぜなら、
集団か個別かを決める基準は、成績ではないからです。


成績は「結果」であって「原因」ではない

まず押さえておきたいのは、
今の成績は「その子の性質」をそのまま表しているわけではない、という点です。

・環境が合っていない
・やり方が定着していない
・タイミングがまだ来ていない

こうした理由で、成績が出ていない子はたくさんいます。

つまり、
成績だけを見て塾の形態を決めるのは、かなり粗い判断なのです。


集団塾が合う子の特徴

集団塾が合いやすいのは、
次のようなタイプの子です。

  • 学校の授業ペースが遅く感じる

  • 説明を一度で聞き取ろうとする

  • 多少わからなくても、後で自分で整理できる

  • 過当競争を前向きな刺激として受け取れる

このタイプの子は、
多少理解が追いつかない場面があっても、
全体の流れの中で吸収していく力があります。

逆に言えば、
「成績がいいから集団が合う」とは限りません。
成績が良くても、説明を聞き逃しやすい子は、
集団の中で置いていかれます。


個別塾が合う子の特徴

一方、個別塾が合いやすいのは、

  • 自分のペースで学習するのが好き

  • わからないまま進むと手が止まる

  • 考えを言葉にするのに時間がかかる

  • 指示が具体的であるほど意欲が上がる

こうしたタイプの子です。

これは、決して能力が低いという意味ではありません。
むしろ、丁寧に積み上げれば大きく伸びるタイプであることも多い。

問題は、
「成績が悪いから個別」
「とりあえず個別なら安心」
と安易に選んでしまうことです。


個別塾にも“落とし穴”がある

個別塾は、
「その子に合わせる」ことができる反面、
合わせすぎると伸びなくなるという側面もあります。

  • 指示待ちになる

  • 自分で考えなくなる

  • 常に助けてもらえる前提になる

この状態が長く続くと、
学校のテストや集団の場で、急に弱くなります。

個別塾は、
自立に向かわせる設計がされているかどうかが、非常に重要です。


本当に見るべき判断基準

では、何を基準に考えるべきか。

知求塾では、次の点を重視しています。

  • 指示がなくても手を動かせるか

  • 間違いを隠すか、向き合えるか

  • 周囲と比べて崩れるか、踏ん張れるか

  • 一人で考える時間に耐えられるか

これらは、点数表からは見えません。

ですが、
集団・個別の向き不向きを分けるのは、
ほぼ間違いなくここです。


塾の形態よりも大切なこと

最後に一つ、大事なことを書いておきます。

実は、
**集団か個別か以上に大切なのは「塾の思想」**です。

  • 子どもを楽にさせすぎないか

  • できない時間をちゃんと経験させるか

  • 結果よりもプロセスを見ているか

これがないと、
どんな形態でも、子どもは伸びません。


最後に

集団塾と個別塾の選択は、
「今の成績」で決めるものではありません。

その子が、どんな環境で“自分と向き合えるか”
ここを基準に考えるべきです。

塾は、
成績を上げる場所である前に、
学び方を身につける場所です。

その前提を忘れなければ、
選択を大きく間違えることはありません。